Kindle出版、真夜中だし本音を語ろう② 〜カテゴリー○冠の真実と闇〜
目次
ベストセラー○冠!ってどういうこと?
普通の人が見たら、なにも感じないかもしれない文言があります。
それが……。
──────────────
ベストセラー○冠!
──────────────
とアピールすることです。
例えば
ベストセラー5冠とか、ベストセラー7冠とか見たことありませんか?
一見するとすごそう!ってなりますけど、よくよく考えるとヘンなんです。
その本が網羅できるカテゴリーなんてせいぜい2つか3つです。
書店に並んでいる本を見ればわかりますよね。
「料理」の棚には料理の本しか並ばないし、
「健康」の棚には健康の本しか並びません、
「写真集」の棚には写真集しか並びません。
これが売り場(カテゴリー)に、「本」が並ぶ、ごくごく自然な形です。
でも一部のKindle本の中には、その垣根を乗り越えてベストセラーを獲得する本があります。
なぜそんなことが可能なのか?
現在、Kindleのカテゴリーは出版時に作家が申請します。
……で、大体通ります。
このカテゴリーですが、出版後も変えることができるんです。
だから出版時、初速の勢いで「○○○」「○○○」「○○○」で申請して3つベストセラーを獲得。
その後、その勢いがあるうちに「■■■」「■■■」「■■■」にカテゴリーを変更して、
再び3つベストセラーを獲得。
……すると、ベストセラー6冠の本が爆誕します。
これが、ベストセラー○冠とかうたっている本の正体です。
100歩譲って、その本が「サピエンズ全史」のような、あらゆる事象、論理について深い考察と洞察のもとに書かれた本であれば納得できます。
でも、そうではないのです。
やはり多くの本と同じように、せいぜい当てはまるカテゴリーは2〜3個なのです。
にもかかわらず、ルールの穴をついた小手先のやり方で、権威性を獲得しようとしています。
ただ、ぼくらにも反省すべき点が大いにあります。
自分を含めたKindle作家がまいたタネ
以前のカテゴリー申請は今とは違っていました。
まず出版後、自動的にカテゴリーが2〜3個、割り振られます。
……ですが、KDPに新たに追加申請を出して、それが通れば最大10個までカテゴリー登録することができたのです。
当時のぼくは無知でバカでしたので、
たくさんのカテゴリー(売り場)に自分の本が露出するほうが良い!
と読者ファーストを完全に無視しました。ムダに頑張って追加申請していたんですね。
「今回は8個カテゴリーが通ったぞ、よし!」みたいな。
ただのバカです。
「ちったあ、読者のことを考えろよ。このボンクラ作家」と過去の自分を張り倒したくなります。
今ほどKindle作家が多くなかったとはいえ、KDPの中の人たちには多大な労力と迷惑をかけたと思います。本当に申し訳ないです。ごめんなさい。
Amazonの企業理念、その根幹は「顧客ファースト」
これを考えれば、自分の利益だけを考えた浅はかな行為は「害」です。
その結果、現在の形に変わったのです。
出版時に作家が3つまで(わりと)自由にカテゴリーを選べる。
だからこそ、ズルいカテゴリー申請が横行してしまいました。
まさに「自分たちがまいたタネ」というワケです。
「Amazon側が判断して、本に適切なカテゴリーを割り当てる」
という自然なルールが、ぼくを含めた個人作家の暴走によって、ねじ曲がってしまったのです。
過去の自分も含めて、プラットフォームの信頼性を失墜させてしまった個人作家は反省すべきだと思っています。
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